ワーママの転職、【初めての転職】を決意した理由

笑顔で働く母親でありたい

子どもたちに誇れる母親でありたい

後悔せず、働き続けていきたい

ワガママとも言える願望を叶えるため、二回目の転職をした。ワーママとして働き続けて来た中での大きな決断であり、大きな挑戦。

すべてを受け入れ、支えてくれている子どもたちのおかげで、心から仕事を楽しめている。

そんな全ての転機もたらすきっかけになったのが、17年間勤めた会社を退職し人生初となる転職だった。この転職を語らずして、今の私は存在しない。今回はその想いを文字に起こしていこうと思う。

 2018年3月、17年務めてきた会社を退職し転職することを決断した。

「仕事が好き」という揺らぎのない想いで、走り続けてきた。海外研修への参加や店舗責任者として管理職を経験し、キャリアを積んで来た17年。築き上げたものを捨て、ゼロからの再スタートの選択。

39歳の私にとって大きな決断であり、決断に至るまでに感じた不安や葛藤は計り知れないものだった。

「その決断が正しいのか、正しくないのか」その時の私は知るよる由もなく。。。ただ言えることは「3人の子どもたちの母親としての決断」だったということ。ワーママとして働き続ける決意をした日から進め続けた歩み。その歩みを動かし続けるため、心を固めた。

目次

ワーママとして転職を決意した4つの理由

 私が転職を決意した4つの理由は。

「小売業界でのワーママの立場の難しさ」

「キャリアアップが望めない」

「時短制度利用の限界」

「自分自身の年齢」

三人目を出産した年齢は37歳。時短制度は末っ子が就学前までがリミットで、その頃には44歳。私の頭の中にふと『転職したほうがいいのかもしれない』そう浮かぶことが増えていた。

同時に小売業種で「子どもを育てながらフルタイムで働くのが、どれだけ難しいものか」は十分に理解していたし、当時在籍する会社にはロールモデルとなるママは存在しないのが現実だった。

ワーママとして仕事に向き合う中、「いつまで働き続けられるんだろうか・・・」そんな思いを漠然と抱くことも多く、頭の中の霧を晴らせずに過ごしていた。

いずれ『問題に目を背けず、考えなければならない時期が必ず来る』そう自分自身に言い聞かせ、慌ただしい毎日にくらいついた。

小売業界でのワーママの立場の難しさ

 私が転職を視野に入れだしたのは、3人目の育児休業明け。就業規則では育児休暇明けは本来、「育休取得前の帰属店舗へ戻るルール」が前提だ。

ところが運悪く帰属店舗の閉店に伴い、復帰先が他店舗となる事が決定した。総務人事部から打診された復帰先は、バスと電車を乗り継いで1時間半近くかかる。2時間の時短取得を想定したとして、仕事終わりの保育園と学童のお迎えは、延長保育した上でもギリギリだ。    

小売業界は始業時間が遅いところ多いが故、時短であっても通勤時間がかかることで、様々な問題を引き起こしてしまう。

総務人事部に事情を説明し、近隣店舗への復帰を懇願したが受け入れられることはなかった。仮に時間的問題があるのであれば、「雇用契約の見直しを検討してはどうか」という納得いくはずのない答えが返ってきた。

16年間がむしゃらに働いてきた私にとって、悔しさや腹立たしさを感じずにはいられなかった。あの時の記憶は今振り返っても、とても苦い記憶だ。

 当時ワーママとして働くスタッフが増え、各店舗に時短スタッフが存在した。一人目を出産した当時は誰一人居なかったのに、たった10年で状況はガラリと変化した。

店舗規模に応じ「時短スタッフ」の受け入れ人数には制限があり、大型店の方がまだ受け入れ人数も多いのが現状だ。

打診された復帰先においても、私と同時期に育休明けスタッフが2名予定されており、計3名の時短スタッフを抱えることになる。

3回目の育休復帰だったこともあり心の余裕はあったものの、店舗内に3人の時短スタッフがいるのは未知の世界。今後どのような問題が発生していくのかを想定するだけで、復帰まで気が重かった。

・中番と遅番へのシフトへ入れない

・日曜や祝日で保育園があいていない日に、出勤できない

・子どもの急な体調不良で、突然の休みが発生する

・一番忙しい時間帯に、退勤する

そんな条件を抱えたワーママは、現場にとって扱いが難しい存在。一番忙しい時間帯に退社するため、フルタイムで頑張ってくれているスタッフへの負担も重くなる。何よりシフトの不公平も必然的に生じるのだ。

会社としては新人を雇い、一から教育する「時間・労力・経費」を考えれば、時短とは言えど私たちのような歴の長いスタッフを配置する方が賢明だろう。ただ実際には会社側と現場側での温度差が生まれているのも、避けがたい現実。

ワーママとして時短を選択し働き続ける限り、「常に肩身が狭く、申し訳ない気持ちを抱えながら働く現状」は避けられない。それが何より辛かった。理解ある上司や同僚に、迷惑や負担をかけざるおえない立場が苦しかった。

育休と復帰を経験するたび、『小売業界においてのワーママの立場の難しさ』を痛感していた。

望めないキャリアアップ

 大学卒業後、新卒として入社した。学生時代アルバイト経験が少なかった私にとって、働くことで感じる社会への貢献や繋がりは心地よかった。

「働くこと」がシンプルに楽しく、先輩たちの指導を受けながら貪欲に仕事にのめり込んで行った。入社3年目で店舗責任者を任され、モチベーションはより高まった。

努力を惜しまず取り組めば、必ず結果がついてくる。実績を残し会社からの評価が高くなるたび、充足感はより強いものになった。言わば、キャリアアップが私の原動力。

結婚と妊娠は私の生活を一変させた。管理職の座を降り、一般職として歩んでいく。時短の立場で、全力で仕事に向き合えるものなのか。

複雑な感情が頭の中で交錯する。

 今と違って当時は結婚を機に退職していくスタッフが多かった時代。「結婚=退職」に至らなかった私にとって、結婚後すぐの妊娠。心が追いつかなかった。 

ワーママという存在も身近にいない環境の中、自らがそのレールを引き、歩んでいくことになるのだからその不安は計り知れない。

職場に復帰してからは、苦悩する日々だった。体力的にも精神的にもギリギリの中で、職場における自身の立ち位置を常に意識しながら働いた。

共働き夫婦なのに「何一つ環境が変わらない夫」への苛立ちも感じつつも、働けることは純粋に嬉しかった。

時短しながらも、会社に貢献できる道を模索し続けた。何よりも携わっている仕事が好きだったし、経験を積み重ねることで生まれてくる余裕は、同僚や後輩たちにもいい意味で影響を与えていた。通勤時間の問題を抱えていた3度目の復帰以降も、『会社へ貢献したい思い』はより強まっていった。

 3度目の復帰となった店舗は、当初の心配をよそにとにかく働きやすかった。理解ある上司と同僚たち。そしてワーママとして共感し合い、切磋琢磨できる存在がいることは本当に心強かった。

大型店で売上規模も大きく忙しい店舗。その分仕事へのやりがいは強く感じることが出来た。『数字はしっかり残そう!』『時短している分、みんなに役に立とう』そんな一心で6時間仕事に向き合った。

ただ一番忙しい時間帯に退社せざるを得ない立場に、不甲斐なさを感じずにはいられなかった。

「子どもたちが待っている」

「残業して手伝いたい」

そんな感情で苦しい日々。

肝心なときに貢献できない現状が情けなかった。「割り切って働けばいいだけ」そう自分に言い聞かせても、心が満たされることはなかった。

ワーママとしてキャリアアップしていく道が望めない上、私はパーフェクトに貢献できない存在なのだ。そんな想いが脳裏によぎる。

時短制度の限界と自身の年齢

 就業規則において、子どもが小学校就学直前まで時短制度を利用できる。企業によっては3歳までの場合もある中、比較的恵まれた環境ではあった。 

だが小売業であるが故、時短が利用できなくなるのは、働くことが困難になることを意味する。時短&早番シフトだからこそ、なんとか働き続けて来られたのだ。

現実問題として末っ子が小学校に上がったと同時に、中番や遅番シフトに入るのは不可能である。夫が常に夜勤で家にいない条件も相まって、時短制度は働き続ける上で必要不可欠条件だった。

子どもたちを0歳や1歳という年齢で保育園へ預けて働き続けてきた。幼い子どもたちにこれ以上寂しい思いをさせて、働き続ける理由は何一つ見つからなかった。

仮に何も考えず時短が出来なくなる直前まで働き続けたと想定して、その時の年齢は44歳。その年齢は転職する上でかなり高いハードルになり得る。

転職を一度も経験したことがない私でも、39歳と44歳の違いが大きいことは一目瞭然だった。履歴書に記載する年齢が30代か40代かで、書類選考に影響する可能性がある。

「子どもたちのために働き続ける」そう心に誓った想いを継続するためにも、39歳である今が転職する最適な時期だと感じた。

「理解ある上司と同僚たち」

「働きがいのある環境」

「消えることない仕事への情熱」

これらを全てを捨てて、新しい環境へ飛び込むのは本当に怖い。奮い立たせる勇気も決断も必要だった。17年という長い年月は生活の一部であり、「今の私を築き上げた」時間そのものだった。苦渋の決断ではあったが、退職の意思を会社に示すに至った。

転職活動するにあたっての条件として

・自宅から近く通勤時間がかからない

・日曜・祝日が休み

・正社員

・残業が少なく、18時までに退社できる環境

地元に根付いたハローワークを利用し、条件を満たした会社は退職後すぐに見つかった。転職活動を長引かせたくない気持ちもあり、全く畑違いな環境ではあったが「営業事務」として新たな一歩を歩むことになった。今思えばよく雇ってくれたものだ。

接客業しか経験がない私にとって、大きな決断であり新たな挑戦。根底にある信念である『どんな仕事であれ全力で取り組む』『必ず結果を残す』を心に誓い仕事へ向き合った。

 気がつけば3年が経過。末っ子も5歳になり、子育ても本当に楽になった。子育てに以前よりも余裕が出来て、自分の時間が取れるようになった。

ジムに通ったり、オンラインでピラティスを楽しめるまでになった。そして何よりも今、ブログを書いている私がいる。長男を産んだ時には想像もつかなかった生活が、今まさに目の前にある。

 ワーママとしての生活は、振り返れば決して楽なものではなかった。ただ時間の経過と共に、模索し成長し続けた結果が見せる景色は格別だ。

『働き続ける選択は、決して間違ってはいない』

そう心から思える今、これからも成長し続けて行きたいという想いは、より強固なものになった。子どもたちに恥じぬよう、生き生きとした姿を見せ続けていきたい。

人生は一度きり。

後悔はしたくない。

歩みを止めることなく、これからも邁進してこう。

年齢を言い訳にせず、新たな世界へ挑戦していくことを糧に、より輝いていきたい。

そう強く願う。

働く母親として、忙しく過ごすママ。

私と同じように環境に葛藤しながら、仕事に向き合っているママ

転職するべきか悩んでいるママ

取り巻く環境は千差万別。

ただママ達の心の奥にあるもの

『子供たちの笑顔が見たい』

そんな純粋な想いをエネルギーに、歩みを進み続けていることでしょう。

一人でも多くのママが、この記事を通して

『挑戦する情熱』『前に進む勇気』が持てるきっかけになれたらいいなと、心から願います。

→二度目の転職の話はこちら

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